「ゴルフスイングは、ゴルフクラブが作っている」そう考えるからこそ、真剣にゴルフクラブと向き合っている。
ゴルフスイングと同じように、自分の上達と共に少しずつ変化を加えていかなければならない。その変化を繰り返していくことが上達である。
「自分にあうクラブ」とは、そうやって作り上げていくものなんだと思う。オリジナルクラブを使っていただく人には、何度も上達に合わせて調整をしていく。何故なら「スイングはクラブが作っている」からだ。
硬いシャフトを使えば、おのずとダウンスイングでタイミングを取るために、シャフトをしならそうとして何らかのズレを作る行動をしてしまう。そのズレを作ることを「タメ」と言っている人もいるけれど、私的にはタイミングがあっていないだけだと思う。ちなみに昔の私も「スイング中のズレ」を作ることを「タメ」と考えていた。
実際の「タメ」とは動的なモノではなく「待つための時間差」のような静的なモノが「タメ」であり、その違いを感じ取っていけるクラブに仕上げていかなければならない。本当に上達してくると少しの違いで全く違ったモノになってくる。
何度も何度も調整を繰り返すとパキッとヘッドが壊れる時がくる。昔の私は心の中で「あ〜ぁ」と思っていたが、今の私は喜んでいる。「破壊と構築」を幾度も繰り返す事で、無駄なものが取捨選択されて、洗練されたモノに近付いていく。これはゴルフスイングの上達も同じような段階を辿る。
ただゴルフレッスンでこれをしようとすると中々受け入れてもらえない。「創造的破壊」を断行しようとすれば軋轢を何度も経験することになるが、終わってみれば「やってよかった」となる。そして最後は「あの時の苦労」は忘却の彼方へとなる。
今回ヘッドが壊れた事で、全く新しいステージに突入して頂ける。これからも破壊と構築を繰り返していこうと思う。