よく「私に合うクラブはなんですか?」と聞かれる。その質問への回答は凄く難しい。何故なら「ピッタリと合うクラブは簡単に見つからない」からだ。
お洋服を選ぶ時と同じで、クラブが合うかどうか見立てが必要だ。見立てとは、その言葉の通りで見て選定したり診断したりする事で「目」が肥えていないと出来ない。だから私は見立てにはセンスが必要だと思う。
ある程度の情報は、ネットを開けば誰でも知ることは出来る。でも本当の見立てが出来るとは「そこではない」と思う。
巷に出回る情報を鵜呑みにせずに、自分の経験と培ってきた目で勝負出来るからこそ良い見立てが出来るのだと思う。これはゴルフクラブだけの話ではないと思う。
私はゴルフクラブについては見立てが出来る(目を持っている)と思っているが、それでも「ピッタリ合うクラブは簡単に見つからない」と言い切れる。
クラブとスイングの関係性があるからだ。クラブとスイングの関係性とは、卵と鶏の話とよく似ている。「クラブが変化することでスイングも変化する」というように、どっちがズレているのか分からなくなるのだ。その変化の機微を見抜くのは本当に難しい。だから私がオリジナルクラブを最初にお渡しするときは、フルセットでお渡ししない理由がそこにある。
ある程度の幅を持たせてオススメするならクラブ選びは難しくないが、将来の成長を見越して本気でクラブを選ぼうと思えば「これほど難しいモノは無い」と思う。