【コブラ】グレッグ・ノーマン・マッスルバック【アイアンセット】

 新しくレッスンにご参加されたレッスン生のアイアンが凄い!そのアイアンは「コブラ グレッグ・ノーマン・マッスルバック」でした。

 初めにレッスンにご参加頂くにあたって色々なご質問をさせていただきました。私のラウンド動画をご覧いただき「このスイングを習得したいと思いレッスンに参加しました」と仰られました。レッスン前に色々なご質問をさせていただいた後にクラブを拝見すると「びっくり仰天!」でした。1番アイアンからサンドウエッジまでのマッスルバックのフルセットでした。「このアイアンが打てるようになりたい」とレッスン生は仰られました。私は「ウーン、、、」としか言えませんでした。1番アイアンを構えてみると、シャフトはプレシジョン(スチール)で全体が太く鉄筋のように見えます。おまけにクラブが長いので、よりヘッドが薄く見えます。最初見た時に私にはゴルフクラブというより「工事現場のバール」にしか見えませんでした。「打たせてください。そこから色々考えさせてください。」という事で、いきなり1番アイアンを打たせて頂きました。

 感想は「とても作りの凝った良いアイアン」です。絶壁のようなロフト角ですがネック周りに若干の懐があります。重心距離が短さとバランスの良いネック周りの形状とが相まってヘッドの旋回生が見事なアイアンヘッドです。上からボールを潰しにかかっても程よく捕まるが捕まりすぎない面白いヘッドです。私のようなスイング(上から伏せるようにクラブを使うスイング)だと、90ヤードのところにキャリーし110ヤード転がるショットが打てます。しかし私のパワーではハイボールは全く打てません。クラブに歯が立たないという言葉がピッタリです。ハイボールを打つ練習などしようものなら腰や背中が痛くなる事が数球打てばすぐに分かります。そしてスイング中にクラブを身体からクラブを遠ざけてしまうと、クラブの重さで手首を痛めそうになります。今流行の「シャローに入れるスイング」では多少のパワーヒッターでもこの重量感のクラブは打てないではないでしょうか。クラブの長さと重さがめちゃくちゃ効いていてボールのかなり手前をインパクトしてしまうと思います。アイアンが打てるようになる前に身体を壊してしまう可能性大です。このクラブでノーマンがドロー系のハイボールを打ってたというなら尋常じゃないパワーだったと推測されます。私には打てません。池越えも水切りショットになるでしょう。しかし私なら「現状のクラブに手を加える事で、もう少しボールを上げる事ができるだろう」なんて打たせていただながら色々考えました。もう少し使用する人に合わせてクラブに調整すると今以上に面白いクラブになると思います。

 今回からレッスンをご受講いただくレッスン生の方はパワーヒッターでした。そこで私は次のようにお伝えしました。「今はこのアイアンで練習しましょう。ただしロングアイアンは地を這うボール以外は打てませんよ。」そして最初の指導内容は「左に打つ練習」です! 皆さんここから始まります。

 注意しないといけないのは、このアイアンセットは使い手を選びます!1番アイアンがあることからも分かるように昔ながらのロフト角です。ですから最近のクラブと比べてしまうと距離不足に感じるかもしれません。特にショートアイアンからミドルアイアンは顕著に感じます。今回のアイアンセットのロングアイアンは私のパワーでは転がしがメインとなり他のアイアンとは比較不能です。そして何より今のゴルフ界では1番アイアンと2番アイアンはもう絶滅しているはずです。それに3番アイアン4番アイアンも絶滅危惧種に指定されている筈です。5番アイアンですらキャディーバックで見かけする機会はかなり少なくなっています。

 写真のようにアイアンセットを綺麗に並べてみると1番から3番までがロングアイアン、4番から6番までがミドルアイアン、7番から9番までがショートアイアン、PW &SWのウエッジ2本に分ける事が出来そうです。これだけのアイアイセットをキャデーバックに入れると凄く重くなることや昔は自分も2番アイアンからアイアンを使ってた事(ウッド系のクラブが苦手だから)を思い出しました。懐かしい感覚と今となっては斬新な感覚の両方を味わうことが出来るアイアンセットだと思います。