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ゴルフの修行

 レッスン生の方からご質問を頂きました。そのまま質問内容をアップさせて頂きお返事をさせて頂きます。

 

 こんにちは。質問です。

 ナイスなイメージがどこかにいってしまってガッカリしていたらまた思い出す。スマホに良いイメージの詳細を書きとめてもピンとこない。仕事中になぜか思い出して、今なら打てるとか思う。こんな経験ありますか?どのように対処すればいいですか?よろしくお願いします。

 

 お返事をさせて頂きます。参考にならないかもしれませんがごめんなさい。私の素直な気持ちです。

 ご質問をいただきありがとうございます。私も全く同じ経験をしています。私は小学校の時から同じ経験をしています。随分と先に私も同じことをやってきたので分かることがたくさんあります。ゴルフのスイングは「思い出しては忘れ、また思い出しては忘れ」これを無限と繰り返していきます。そしてその内に分かる時がきます。身体が勝手に動くようになります。思い出すとか思い出さないとかの問題ではなくなるのです。達人になってくると身体が勝手に動くのです。

 ゴルフの例えとは違いますが、アナログの旋盤で鉄を削る(旋盤工の達人)と同じだと考えます。達人になるとほんの少し音を聞いただけで機械やバイトの調子が良い悪いというのは分かるのではないでしょうか?そしてすぐに歯を研いだりバイトの取り付け角度を調整したりするはずです。長い経験から「あっ」という瞬間に身体が勝手に動くはずです。

 そして面白いことに機械にも調子があるはずです。機嫌良く動く日もあればご機嫌斜めの日もあるのです。これは私の主観なのでしょうか?達人と言われる人はその変化を感じ取るはずです。そして機械のご機嫌まで取れるはずです。調子の悪い日には無理をさせないはずです。これはゴルフも同じです。ゴルフスイングの調子が悪い時に無理をするからヒューズが飛ぶのです。道具を使うのがうまい人は中古の古い機械でも長く綺麗に使い「その人が使えば段々調子が良くなる」ということは良くあることです。その反対も残念ながらあるはずです。鈍臭い人が使うと新品の機械でもあっという間に調子が悪くなります。私の親父は「性根を入れてないからだ」と私に言いましたが「まさにその通りだと」今では思います。その性根とは、「相手(機械)の気持ちになってない。ボッーとしてるからだ。」と私は理解しました。が正しいかどうかは親父に聞いてみないと分かりません。

 今回メッセージを頂いて私は着実に上達されていると確信しました。上達とは小さな変化を感じ取れるようになることです。身体の状態は常に変化するのです。長期的に見れば老いでしょうし、短期的に見れば疲れでしょう。しかも変化するのは自分だけではありません。ゴルフ場の芝も変化するのです。気候、温度、湿度、全てボールに影響を与えます。変化を感じ取れる感性の豊さが私は必要だと思います。ゴルフボールを何十万発と打つ練習の行き着く先はスイング技量を向上させることより本当は感性の豊かさを磨く修行だと私は考えています。ゴルフとは厳しくて時に辛い最高に楽しい修行です。