「スイング中に左脇を締めろ」は間違い?

 「スイング中は左脇を締めろ」この指導方法は私が子供の頃には非常に良く聞く言葉でした。確かにこの言葉が当てはまる方もいらっしゃいますので、間違えた指導法ではないですが、この言葉(左脇を締めろ)が当てはまらない方もいらっしゃいます。ちなみに私は「脇を締めて」という指導は殆どしません。私から聞いたことある人はいないのではないでしょうか。

 では何故私は「左脇を締めて」とは指導しないのでしょうか?細かいポイントはたくさんありますが「左脇を少し締める」ことはもうアドレスの時点で完了してるからです。アドレスした時にある程度の密着感があるアドレスを私は作れるからです。スイングの動作中に問題修正するより、静止したアドレスで修正した方がシンプルだと考えます。

 私は指導中できるだけ難しい説明を避けるためにも「アバウト」とか「楽に」とかそのような言葉を使うことがありますが、アドレスとグリップに関しては細かく徹底指導させていただきます。何故なら「美しく」ないからです。「美しい」グリップは機能的でバランスが良く、パッと見て必ず脱力していますが、フニャフニャにはなってません。

 話が少しそれますが、グリップとアドレスに「ぬかり」があると、いつか必ずその「ぬかり」を起因とした問題が表面化してきます。そこで怖いのはその「ぬかった」部分が起因した問題だとはすぐには気付き難いことです。問題点が分からないので、他に問題を探すのですが「実は一番最初にボタンの掛け違いがあった」ということがあるのです。このような失敗を私自身過去にたくさん経験しているのでよく分かります。