前回のブログの「サンドウエッジのバンスの使い方」の続きです。
私の何が失礼極まりなかったかと言うと、子供の頃から、大学生の頃そしてプロを目指す途中ごろまでは、師匠の形を真似れば上手くボールを打てると思ってました。香川県でお世話になった師匠も、私が指導者としてお手本としている名古屋の師匠も、東京でお世話になった師匠も、30年以上プロ生活をしている人でした。真似がそんなに簡単に出来る訳ありません。でも私は形を真似れば出来ると思ってました。今考えると方法としては間違えてないと思います。芸事は「守破離」が基本です。まずは師匠から教わった型を徹底的に「守る」ところからスタートです。師匠のやり方を徹底的に「真似」することからスタートでよかったのです。でも私はここからが不味かったのです。ちょっと出来てくると調子に乗って他も試したくなるのです。まだまだ完璧とは程遠い状態で、出来たと勘違いしてしまうのです。今まで全く上手く出来なかったので、ちょっとでも出来ると嬉しくて「もう俺は出来た。」と勘違いしてしまうのです。そして「守破離」の「守」を徹底的にやらないのです。30年以上プロ生活をしている人の真似がそんなに簡単なはずがありません。好奇心とは恐ろしいものです。何度も師匠に叱られました。今、指導者という立場となってよく分かります。「師匠、本当に申し訳ありませんでした。そしてありがとうございました。」
追伸です。「守破離」の「守」だけでも徹底的に打ち込める人でセンスの良い人でも3〜5年はかかると思います。コツコツ、マイペースの人ですと、10年は見積もっていただいていいでしょう。そこから「破」になります。
私自身ゴルフに関しては必死にやりましたが、言い付けを守らず自分のやり方を試したり、上手くいかないと他のやり方を試したりした所為で20年近く「守」をやったりやらなかったりしました。遠回りしましたが、それもまた人生かもしれません。だからこそ色々な人の気持ちが痛いほどよく分かるのです。